相手の表情が変わる瞬間を見逃さない
相手の表情を見る。
声のトーンを聞く。
どの言葉を言う時に、目が輝いているかを観察する。
そうやって相手に矢印を向けていると、相手が「子どもたち」と言った瞬間、表情がふっと柔らかくなったことに気づきました。
矢印が相手に向いていたからこそ、この変化を見逃さなかったのです。
その時です。
「なぜ、子どもたち向けなんですか?」
ぽろっとこぼれるように「湧いてくる質問」が口から出ていました。
相手はニコッと笑って、「実は昔、自分がこういう機会に救われたことがあって……」と、小学生の頃の体験を話し始めてくれました。
質問を「考えた」わけじゃない。
ただ、相手をちゃんと見て、相手の話を聞いていたら、聞きたいことが勝手に湧いてきたのです。
相手が心を開いてくれる質問
さらに言うとこの時私は、鋭い質問をしたわけではありません。
ただ、矢印が相手に向いていたというだけです。
でも、それだけで相手は心を開いてくれました。
なぜなら、質問とは「相手に興味を向けた証」だからです。
質問された側は、「自分の話をもっと聞きたいと思ってくれている」というメッセージを受け取ります。
そして、そのメッセージが相手に届くのは、あなたの矢印が本当に相手に向いている時だけです。
実際、コミュニケーション研究でも、
・質問を多くする人のほうが、相手から高く評価され、好感を持たれやすい
・質問は相手の自己開示を引き出し、関係の深まりを促す
ということが明らかにされています。
つまり質問は、言葉を交わす以上に心を交わす行為なのです。


