腸を整えるグルテンフリーを実践するときの注意点は何か。医師の溝口徹さんは「米粉パンは本来、グルテンフリーを実践するためのパンではないことも多く、実はグルテンが含まれていることが多い。また原料のお米を摂りすぎれば糖質過多の問題が出てくる。グルテンフリーの麺も同様に糖質はそれなりに含まれているから、食べ方にも注意が必要だ」という――。

※本稿は、溝口徹『腸の不調がなくなる「小麦」の抜き方』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

GLUTENFREEの文字
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まずは「小麦」を2週間抜いてみる

今の不調が、グルテンが原因で起きているかどうかを見極める方法は簡単です。

それが「小麦を食生活から抜くこと」。期間は「2週間」です。

もちろん、その際にはカゼインも抜く、つまり乳製品も食べないようにしてください。

「小麦製品と乳製品を食事から抜くなんて無理」
「何も食べるものがなくなってしまう」

という声が聞こえてきそうですね。確かに、かなり難しい人が多いかもしれません。

ただ逆にいえば、それだけ普段の食生活を小麦と乳製品に依存していたということではないでしょうか。

そういう人にこそ、2週間、グルテンとカゼインを抜いてみる意義があります。

ただし、この2週間は少し頑張って、厳密に抜いてもらうことになります。

小麦が含まれる食品については、パンやパスタ、麺類などわかりやすいものだけではなく、この期間は麦茶やビール、しょうゆなど、“麦”と名のつくもの、つまりグルテンが含まれている可能性のあるものを完全に除去します。

カゼインフリーでは、牛乳、ヨーグルト、チーズ、生クリームなどが代表的なもので、これらを除去することになります。グルテンに比べれば、カゼインのほうが除去しやすいのではないでしょうか。

なぜ、ここまで完全に除去するのかというと、それだけ体調の変化がわかりやすいからです。今、これといって不調を感じていない人も、一度「小麦断ち・乳製品断ち」をすることで、グルテンやカゼインに原因があると気づくこともあります。