相手に合わせた話し方をする

迅速な決定を好み、詳しい説明をされるとイライラすることがある人には、すぐに要点に入って、自分の主張の信頼性を裏づけるために必要な最小限の情報を提示するに留めよう。しかし、細部を重視する人には、具体的な内容を逐一説明する準備をしておこう。

相手のコミュニケーション・スタイルがどうあれ、判断を含まない中立的な言葉を使うことで、相手の自己防衛を最小限に抑えよう。

パワー・シグナルを意識する

予期せぬ不愉快な批判を伝える場所として自分のオフィスを選ぶ場合には、自分の席には座らないほうがよい。そこに座ったら、両者の関係では自分のほうが権力を持っているというシグナルを送ることになるからだ。「権力が対等であるほど、率直な意見交換ができる可能性が高い」と、ビアは言う。小さいテーブルか1対のイスにともに座ることで、より中立的な場を築くことができる。

もちろん、権力を強く打ち出すことこそが必要な状況もある。

企業文化をよく考える

思慮深い批判を受け入れ、継続的な学習と改善を促すうえで重要な役割を果たす。

その組織で「成功するためには何が必要か」を企業文化が明確に伝えていない場合には、「建設的なフィードバックがそれ以上先には進めないことがある」と、ワイントローブは言う。

企業が継続的な改善を明確に評価し、それを実行していることに対して、トップ層を含む社員に報酬を与えるならば、幹部が自己防衛を捨てて、次のレベルに上がるためには何が必要かという忠告に耳を傾ける気になり、実際に傾けられる可能性が高くなるはずだ。

(翻訳=ディプロマット)