男性上司が若い部下に対して話題がなく、ついプライベートな話を振ってしまうのはよくあることだが、今は女性上司から若い男性部下への「彼女いないの?」などの逆セクハラ発言もNGなので気をつけたい。
「男性はやはり仕事の自慢話が好き。女性はあえてそこを引き出し、聞いてあげるくらいの気持ちも必要です。逆に男性は自慢話に終始しすぎないよう気遣い合えば、気持ちのよい席になるのでは」
女性管理職はまだまだ少数派で微妙な立場。男性が女性上司と2人で飲みにいく場合は、用件を最初に話したら、後は意図的に男性側が愚痴を聞いてあげるくらいでいい、と五百田氏は語る。
前述の青木氏は、今の時代、出世するタイプは周りの人に支えられていると分析する。「まず自分が先に相手を尊敬して、それを表現する言葉を持つことです。たとえば、男性が女性部下の支えがあって出世したという話をよく聞きますが、そこはやはりいかに人間性を示せるかにかかっているのではないでしょうか」。
男女の壁ぐらい越えられないと、これからのグローバル時代を生き残れない。その意味でも、異性への理解はサバイバルに向けたリトマス試験紙なのだ。
早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)を経て2012年より現職。
キャリアカウンセラー、作家 五百田達成
東京大学卒業後、角川書店などを経て、コミュニケーションなどをテーマに執筆や講演を行う。著書『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』が10万部のヒットに。