早慶MARCHの学力差はない!?
【流通】この10年採用を担当していてつくづく感じるのは早慶やMARCHにしても昔に比べてスクールカラーが完全になくなったこと。どこも似たような学生が多い。ただ、東大の学生だけは変わっている。確かに頭はいいのだが、質問すると、俺はそんなことはよくわかっているよという態度で応える。眉間に皺を寄せて、小難しそうに答える学生が多い(笑)。
【金融】日本国内ではまだ東大ブランドは通用する。その人次第だけど、幅広い人脈・ネットワークを持っているのは確かだ。これは企業社会に幅広いネットワークを持つ慶大とも似ているよ。
【化学】うちは確率論ではないが、早慶、旧帝大などの上位校は入り口が狭いし、受験勉強でがんばってきたという地頭においては、優秀な学生が多いだろうという視点で見ている。それ以外はそんなに変わらないと思っているけどね。
【流通】書類選考では、筆記試験をクリアしているのが条件だが、上位校は面接に上げるようにしている。面接では上位校以外の学生でもこれはと思う学生は上に上げている。ただ、最終の役員面接に上がってくる常連校は、それこそ早大、慶大、京大、阪大といった有名校が大半だ。その中にたとえば日東駒専や地方の私立大学が入っていると、なんで彼がいるの、という目で見る役員もいる。
【IT】とくに地方の私立大学の学生のレベルは関東の人から見るとわからない。そういう学生を役員面接に上げると、その時点でバイアスがかかるから、役員面接を通るのは結構しんどいね。
【精密】じつは、あまり面接なれしていないが、人柄が気に入った地方の国立大学の学生を役員面接まで上げた。大学時代にスポーツ系の学生団体の副会長を務め、世界学生選手権のホスト役としてがんばったという経験を持っていた。ただ、よく聞くと、母子家庭で苦労し、私立の高校には剣道で引っ張られ、剣道3段を取るなど活躍し、国立大学にも合格している。大学のスポーツ経験を語るより、剣道を中心に話したほうがいいと部長面接のときにアドバイスした。ところが、役員面接では大学時代のことを話し始めたので、しまったと思ったときは遅かったね。