一部の新設大学が注目される理由

【金融】MARCH以下の大学でも最終選考に残る学生がいる。今年も武蔵大や日東駒専クラスも残ったが、最終面接で学生を並べて見ると、どうも見劣りがする。大東亜帝国からの応募があったが、面接には上がってこなかった。

【精密】うちもいろんな大学から採りたいと思う。採用数は30人程度だが、今年初めて工学院大の学生を採用した。書類選考も通っているし、面接での印象もよかった。大学に関係なく、よい資質を持った学生は採用したいけど、これはと思う学生は少ないね。

【IT】新設大学では立命館アジア太平洋大学から毎年1人か2人は採用している。学生の半分は外国人で、異文化の中で揉まれている。日本人の学生が受ける刺激は全然違うと思うし、実際に情熱のある学生が多い。

【化学】グローバル素養の観点では、立命館アジア太平洋大学もそうだが、秋田の国際教養大学にも魅力的な学生がいる。大学の関係者と話をしたが、学生に「考える力」を重視した教育をしている。こうした新設大学の学生は、1次、2次の面接官には落とさないで上に上げろ、と命じて入念に見ている。

【流通】活躍する人材に共通するものは何か、実際に調査したことがある。やる気と明るさという結果が出た。驚いたのは、学歴に関してはまったく逆相関になった。うちは大学、大学院以外に高校、専門学校卒も採っているが、入社5年目時点の評価は高校、専門学校卒が高かった。大学別でいえば、1番、評価が低かったのは、明治、中央といったMARCHクラスで、次に評価が低いのが東大、京大だった。