【IT】うちが適性試験で最も重視しているのは働く動機だ。動機には達成感、社会貢献、人に褒められたいといった因子があるが、うちの会社で活躍している社員を調査したところ、最も多い因子は、熱中、達成感、チャレンジだった。たくさんの設問があるが、たとえば「宿題をやっているときに、友達から遊びの誘いがありました。あなたはどうしますか」という質問もある。答えの選択肢には「宿題が終わってから遊びにいく」「宿題を放り投げて遊びにいく」というのがある。うちで活躍しているのは、宿題を放り投げて遊びにいくやつなんだ(笑)。つまり、楽しい話があれば、すぐに飛び乗るタイプが仕事でも成功している。だから、適性テストや面接でもその点を意識的にチェックしている。

【化学】個人的に最も重視しているのは社会人になっても伸びしろがあるかどうかだ。遊んだり、合コンをやったりして大学4年間にさびつくわけだ。それが会社に入り、叩いたら伸びるのか、復元力があるのか、あるいはもういっぱいいっぱいでここまでの人なのかをあの手この手を使って見ている。

【IT】体育会系には魅力を感じている。顔つきが違うよね。応募するのはそんなに多くはないが、しっかりしている学生が多い。今年も1人いいやつがいたが、逃げられた。

【金融】じつは去年までは体育会系出身者だけを1つのグループにして採用をしていたが、今年はそれをやめた。というのは体育会の学生が体育会系らしくなくなってきたからだ。昔ながらの上下関係がなくなりフラット化、サークル化してきている。

【流通】体育会出身者を実際に面接すると「今までの旧態依然としたやり方を変えてフラット化した組織をつくってきました」と堂々と言う学生がいる。体育会系の魅力は上下関係など不条理の世界を経験しているから、会社やビジネスの不条理さにもついていけるところにあるが、それがない体育会系の学生ははっきり言って魅力がないな。