実験の段階から熟達に移行するためには、自分の学んでいることを確認する必要がある。そうしなければ、新しいスキルは自分のものにならない。ハルヴァーソンもワイントローブも、人に話すことを勧めている。
「情報面や感情面の支援を与えてくれそうな人たちに自分の目標を必ず伝えよう」と、ハルヴァーソンは言う。「具体的な答えを持っていなくても、その人はあなたが自分の進歩の度合いを正しく認識する手助けをすることができる」と、ワイントローブもアドバイスする。
自分の進歩について話すことで、あなたは貴重なフィードバックを得られるし、このスキルを習得するという自分の言葉に責任を持たざるをえなくなって確実に変わることができる。
新しいことを学んで、それを実践する一番の近道は、他の人々にそのやり方を教えることだ。だから、自分が学んだことを自分のチームか上司、もしくは同僚に教えよう。教える日をカレンダーに書き込んだり、数カ月後に公式なトレーニング・セッションで他の人々を指導すると約束したりして、教えざるをえない状況をつくればよい。このような目標があれば、学習ははるかに集中した実際的なものになる。
「短期間でものにするべきだという姿勢で新しいスキルを学び始める人がじつに多い」と、ハルヴァーソンは語る。実際には、はるかに長い時間がかかる。
「一夜にして習得できるわけではない。新しいスキルを身につけるには、通常少なくとも半年はかかる」と、ワイントローブも言う。しかも、他の人々がそれに気づいて評価してくれるようになるには、さらに長い時間がかかるかもしれない。
「あなたがどれほど変わっても、周囲の人々はその変化の10%にしか気づかないものだ」と、彼は言う。