水分は一気に飲むのではなくこまめに飲む

では、どうすれば血管が詰まるリスクを下げることができるでしょうか。

もちろん、高血圧や脂質異常症、糖尿病などがある人は、きちんと受診し、治療を受けなければなりません。さらに、特に冬でも水分を十分に摂取することが大切です。アルコールだけでなく、コーヒーなどのカフェイン入りの飲み物にも脱水作用があるので、カフェインの入っていないお茶や水を意識してとるようにしてください。

また、水分をとるときは一気に飲むよりはこまめに飲むことをお勧めします。500mLのペットボトルを一気飲みすると、目の圧力が上がりやすいことが分かっています。コップ1杯程度の水分をこまめに飲むようにしましょう。

特に気を付けるべきは「冬のお風呂」

室内での寒暖差を少なくすることも大切です。暖かい場所から急に寒い場所に行くと、血管が収縮します。反対に、寒い場所から急に暖かい場所に移ると血管が拡張します。急激な変化は血管に負担を与えるため、普段から血管が弱っている人ほどダメージを受けます。

特に要注意なのはお風呂です。冬は浴室が冷え込んで寒い一方で、お風呂は熱々にしているということがよくあります。裸で寒い浴室に入って血管が一気に収縮した後、湯船に入って血管が拡張し、風呂上がりには寒い脱衣所で再び血管が収縮する、といった具合に、血管の状態が激しく変化します。その結果、血管が詰まりやすくなるのです。

写真=iStock.com/shirosuna-m
※写真はイメージです

こうした寒暖差をできる限り少なくするためには、暖房を使う、お風呂のふたを開けたり、シャワーで湯張りをすることで浴室も温かくする、という工夫が必要になってきます。

また、冬に実家に帰ったとき、脱衣所などが寒くて驚いた経験はないでしょうか。古い家は断熱性能が低く、どうしても部屋の温度が下がりがちです。電気ストーブなどを入れれば改善できますが、いっそ思い切ってリフォームして断熱効果を高めるのも手です。そうすれば、夏は冷房の効きが良くなって、熱中症の予防にも役立ちます。