鉄道は結局のところ数字で動いている
結果はご覧のとおりだ。
今回対象としたJR東日本6路線、大手私鉄7路線の計13路線を走る停車駅の少ない列車のうち、京葉線の快速の4.3キロメートルよりも駅間の平均距離が長いまたは同じである路線はJR東日本4路線、大手私鉄1路線の計5路線であった。
残るJR東日本2路線、大手私鉄6路線の停車駅の少ない列車の駅間の平均距離を見ると、京浜東北線を除いてすべて京葉線全駅の駅間の平均距離2.5キロメートルを上回っている。
しかも、京浜東北線の場合、もっと速く行きたければ並行して走っている東北線や上野東京ライン、東海道線といった列車に乗ればよいので問題は少ない。
以上をまとめよう。東京駅~蘇我駅間43.0キロメートルある京葉線の列車をすべて各駅停車にするような愚は同じJR東日本の通勤路線でさえ行われていないという事実が図表5から示されているのだ。
今回の本稿では数字がとにかく多数登場して閉口した方も多いに違いない。けれども鉄道は結局のところ数字で動いているものだとも言える。
快速や通勤快速の削減や廃止に対して感情的でなく理論的に反論するには数字を用いるしかない。その一端を理解していただければ幸いだ。