1日10秒でいいから、かかとを調整してほしい
寝たきりの主な原因は、骨折・転倒、高齢による衰弱、関節疾患でした。そして、死ぬまでずっと若々しく、元気に楽しくすごすために必要なのは、転ばない、痛みなく歩ける、健康的なからだです。
そのためには、土台である足を次のように整える必要があります。
①かかとの歪みがなく、足の内くるぶしと外くるぶしが同じ高さ
②足の骨をつなぐたくさんの関節同士が固まっておらず、よく動く
③足底の中央にアーチがある。かかとは安定し足底の筋肉が鍛えられている
④縦、横の筋膜がそれぞれしっかり発達している
また、図表6のように足全体を横から見ると、骨や筋肉のほかにも、伸び縮みをする靭帯や、関節をつなぐ腱、包帯のようにぐるっと巻かれている支帯などが、正しいアーチや足のかたちをつくっています。このような足をとり巻くさまざまな部位を鍛えることで、よい足底になります。
すると、自然にひざから上も関節が正しい位置におさまって、頭の位置が安定し、転びづらくなります。脚全体を整えるためのアプローチ先としてうってつけなのが、足でいちばん重い骨である「かかと」です。1日10秒でもかかとを調整することで、足底全体、そして下半身から全身にいい影響を与えられるのです。