自分を必要以上に駆り立ててしまう心理

[質問2]
あなたをコラボレーションに追い立てる心理は何でしょうか。先の9つの心理をもっていると、コラボ疲れが起きる可能性があると言われています。自分を必要以上にコラボレーションに関わらせている心理があれば、その内容を書いてみてください。
[例]
「④協力しないと、周りから非協力的だとみられるのが怖い」という気持ちは確かに自分の中にある。事業部への対応を断ると、イヤな顔をされ、自分のチームの評判が落ちるのを恐れていると思う。必要以上に恐れていることに気づかされた
[質問3]
今後、コラボレーションの量を減らすために、どのような行動をとりたいでしょうか。次の行動の例を参考に、考えてみてください。
・コラボレーションに関わるタスクのいくつかをメンバーに任せる
・自分が対応しなくてもよいタスクを断る
・どのコラボレーションに関わるかについて、ガイドラインを事前につくっておく
・優先順位の高い予定は、準備時間も含めて先にスケジュール上で確保し、残された時間でやりくりをする
・空いているスケジュールを見える化するなどして、自分のキャパシティを周りに知らせる
・自分の時間を使うのではなく、人の紹介や情報の共有で対応できないかを考える
・個別に対応するのではなく、まとめて対応できないかを考える
[例]
経理チームとして、引き受けるタスクとそうでないタスクについて、ガイドラインをつくり、それを事業部に伝えて、理解を求めていこうと思う

コラボレーションの質を高めるエクササイズ

[解説]

このエクササイズの目的は、コラボレーション過剰に向かわせている隠れた心理に気づくことです。このエクササイズに慣れてくると、コラボ疲れの早い段階で、手を打てるようになります。「もうぐったりだ」という段階にまできてしまうと、回復に時間がかかりますが、「ちょっと疲れがたまってきたな」という段階で手を打てれば、早く回復できます。

写真=iStock.com/SARINYAPINNGAM
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次はコラボレーションの量だけでなく、質も最適化する方法を試してみましょう。今、コラボレーションで、相手と意見が一致していない出来事を1つ取り上げてください。相手の意見や行動に、あなたがしっくりきていなかったり、賛成できなかったりした出来事です。

[質問1]
それはどういう出来事ですか。そのとき、どんな感情が湧き起こりましたか。自分の中にどのようなニーズがあったのでしょうか。
[例]
人事担当から、次年度の要員計画について各部門にメールで問い合わせがくる。共有のスプレッドシートに入力できるようにすれば、もっと楽なのに。なんて非効率なことをしているのだろうと思い、イライラする。この感情を抱いた理由を考えると、自分の中には時間を大事にしたいというニーズがあると思う
[質問2]
相手はどのような状況に置かれているのでしょうか。相手にはどんな感情やニーズがあるでしょうか。
[例]
相手の担当者は経験が浅く、毎年のやり方をただ踏襲しているだけなのかもしれない。相手もきっと、煩わしい業務にうんざりしていて、業務の効率化をしたいというニーズをもっているのではと思う。