コラボ疲れを引き起こす9つの心理
コラボレーションを20年以上研究しているバブソン大学のロブ・グロスは、コラボレーション過剰を引き起こす9つの心理を洗い出しています。自分に当てはまるものがないかどうかを確認しながら、読んでみてください。
①人助けをして、役に立ちたいと思っていると、自分が処理できないほど、たくさんのリクエストを受けてしまうことになる。
②何かを達成したときの充実感を追い求めていると、数多くのプロジェクトに関わるようになり、自分のエネルギーを重要な仕事に集中させることができない。
③自分の専門性を活かして、影響力を高めたり、認められたりしたいと思っていると、必要以上に周りが自分に依存してしまう。
④協力しないと、周りから非協力的だと見られるのが怖くて、もうキャパシティが一杯なのだけど協力してしまう。
⑤いつも正しくありたいと思っていると、完璧を求めすぎて、必要以上に準備に時間を使ったり、調整業務に時間をとられたりしてしまう。
⑥プロジェクトの主導権を失うのが怖かったり、自分は一番仕事ができると思い込んでいると、周りに仕事を任せることができない。
⑦解決を急ぎたいと思っていると、夜遅くにメンバーにメッセージを送ったり、まだ練り切られていないタスクをメンバーに振ったりして、プロジェクトに悪影響を及ぼし、結局、その交通整理のために自分の仕事が増えてしまう。
⑧混沌とした状況や、その場に応じて臨機応変に対処することへ苦手意識をもっていると、計画を無理に完璧にしようとしたり、メンバーのコンセンサスを得るために余計な作業を増やしたりしてしまう。
⑨あれもこれもやらないと、後れをとってしまうと思っていると、必要以上にいろいろなことに手を出してしまい、どれも中途半端になってしまう
コラボレーションの量を減らすエクササイズ
こうした心理が、私たちをコラボレーションへと無意識に向かわせ、自分のキャパシティさえも超えて、いつの間にかスケジュールを一杯にさせるのです。もちろん、こうした心理や考えそのものが悪いのではありません。当然、人助けも、専門性を活かすことも重要です。
しかし、この考えだけで突き進むと、いずれ自分の心身を壊してしまい、最終的には、人助けも専門性を活かすこともできなくなってしまうことが問題なのです。
コラボレーションの1つひとつのタスクは小さくても、それが少しずつ積もると、いつの間にか、私たちのキャパシティを超えてしまうことがあります。まず、あなたをコラボレーションに追い立てる心理があるかどうかを探っていきましょう。
最近、どのようなコラボレーションの場面で疲れを感じたでしょうか。そのとき、何が起きていたでしょうか。どんな気持ちになったでしょうか。
[例]
経理として各事業部をサポートしているが、さまざまなリクエストの対応に疲れてしまっている。リクエストの中には、単純なデータの加工など、事業部で対応すべきものもあった。本当に私のチームでやるべきことなのかと思った