「この人なら紹介できる」と思ってもらえるか

デメリット① 紹介がもらえない

本来、営業と顧客の関係には「信頼関係」が不可欠です。しかし、「かわいいから」「お気に入りの女性だから」といった理由で契約が取れた場合、その顧客は、あなたを本質的なビジネスパートナーとして見ているわけではありません。そのため、他の顧客を紹介してくださることはありません。

なぜなら「●●さんの紹介だから大丈夫だろう」と期待される中で、それだけの仕事ができなければ紹介した側の評判に傷がついてしまい、メンツが立たなくなるからです。

一方で、プロフェッショナルなビジネスパートナーとして信頼されていれば、紹介は自然と続きます。「この人なら安心して紹介できる」と思ってもらえるかどうか、それが営業の成功を長期的に支える鍵です。もし紹介を得られないとしたら、それは顧客から対等なパートナーとして認められていない証拠です。

10万円、20万円の少額契約に留まってしまう

デメリット② 大口の契約がとれない

「かわいいから」「女性として魅力的だから」といった極めて個人的な理由で契約をいただく場合、多くは個人レベルの小口契約に留まります。

たとえば生命保険の営業で言えば、個人的に安い保険に申し込むことはあっても、「全社員の保険をこの人にお願いしよう」という判断にまでは至らないでしょう。本質的な信頼関係が築けていない相手に託すには、リスクが大きすぎるからです。

BtoBの契約でも、10万円や20万円の発注はいただけるかもしれませんが、数億円規模の大規模なプロジェクトを任されることは、まずありません。

「君かわいいから、契約してあげる」といった言葉で得られるのは、せいぜい個人的な決済権やポケットマネーで動かせる範囲内の小さな契約です。

「この人なら確実にプロジェクトを成功させてくれる」「長期的に良好な関係を築ける」と思われることがなければ、会社を巻き込むような大規模契約はまずあり得ません。

営業パーソンとして成果を出したいと考えるのであれば、短期的な成功を追うのではなく、長期的に信頼される存在になることが、遠いようで一番の近道です。