心の消耗を防げる
ただ、これは「ダッシュ」して「1分間で終了」にしましょう。
片づけてみたら思った以上にできそうだからといって、1時間も2時間もやってしまわないようにします。1分でいったん終了、できればそこで切り上げましょう。
この方法のメンタルへの効果は、不思議なくらいにあります。
少なくとも先に述べたとおり、思考が停止してくれます。さらに作業が進みます。
思考を止めて作業を進めるのが、心の消耗を防ぐ小さなコツなのです。
逆に思考だけが走って行動が止まったままだと、心は激しく消耗します。
頭の中で「やらなければいけないこと」や「できたときの達成感」を空想し、その空想が体を駆り立てるのに、現実はひとつも変わらないというのはつらいものです。
取りかかってみる「1分着手」
「1分間ダッシュ」とは別に「1分着手」というやり方もあります。
これは拙著『先送り0』(技術評論社)で説明したやり方です。こちらもとても簡単で誰でもすぐにできます。
少なくとも1分間、作業や仕事に「取りかかってみる」というだけです。
ただしこちらは、「1分間ダッシュ」のように1分で必ず打ち切るのではなく、続けてやれそうだったら作業を続けましょう。
そういう意味で「ダッシュ」しなくていいと思います。
あくまでも、1分間はダラダラとでもいいので作業すればいいわけです。
これは場合によっては2時間、3時間と続けてしまってもかまいません。
まとめると、「1分間ダッシュ」と「1分着手」のちがいは、「1分でやめる」と決めておくかどうかだけです。
これは先に決めておき、それだけは守るようにしてください。
「ダッシュ」のほうは「ダッシュすること」にも意味があります。
続けてしまったといっても、1時間もダッシュし続けられるものではありません。