「こうありたい」と嫉妬することが努力につながる

嫉妬は、安全地帯にとどまってあがいている私を刺激してくれます。だから、必ずしも友人や同僚のように身近な人ではなく、個人的に知り合いでもなんでもない有名人だとしても、嫉妬心でもって見つめるときはあります。おもしろい小説を読んだとき、私は嫉妬を感じます。ストーリーを紡ぎ出し、誰かの心を動かす才能が羨ましい。

イ・ダヘ『仕事帰りの心 私が私らしく働き続けるために』(かんき出版)

絶妙なタイミングで投資できる人が羨ましい。時間であれ、お金であれ、大胆に投資できる人は、慎重に考えた結果なのでしょうが、無謀にも思えるほどの大胆さがあるものです。モノが少なくて清潔なスペースに身を置くと、私は羨ましくなります。

ミニマリストを目指しているのにマキシマリストと化している自分は、必要なモノだけですっきりとした空間をつくりだせる人を尊敬しています。このリストはいくらでも続きます。体系的に仕事ができる人、計画をきちんと実行できる人、規則的な生活習慣がある人、コンスタントに運動を続けている人。

私が「こうありたい」という資質を持っている人たちを羨ましく思い、憧れ、尊敬し、私自身も磨いていこうと努力する。努力しても気がつけばまた元の位置に戻っていたりしますが、トライして努力する過程で少しずつ変化もしているはずです。

明日の自分に今日の自分が会ったら、羨ましく思うような人であってほしい。健康的な生活習慣があり、落ち着いて仕事をしていて、新しい関係にも挑戦する積極的な人であってほしい。まだ完成されていない未来の私のための燃料に名前をつけるとしたら、それは私の場合「嫉妬」です。

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