デジタル進出で「新たなファン」を開拓

この戦略の下、日テレはHuluやDisney+とのコンテンツ提供契約を次々に結び、動画配信事業に本格参入。また自社でもTVerやHuluで配信に特化したオリジナル作品を制作するなど、デジタルシフトを加速させてきました。

地上波の人気コンテンツをデジタルの世界に展開することで、従来のファン層の満足度を高めると同時に、若年層を中心とした新たな視聴者の獲得にもつなげる。こうした施策は着実に成果を上げつつあります。

更に近年では、コンテンツビジネスの幅をドラマや映画、アニメーションといったフィクションの領域にとどまらず、舞台、ゲーム、キャラクタービジネスなど、エンターテインメント全般に広げる動きを見せています。

このような例が示すのは、魅力的なコンテンツさえあれば、メディアの枠を超えて、ファンの心を揺さぶり、新しいマーケットを創出できるということ。

だからこそ日テレは、「面白いコンテンツを作り続ける」という原点を大切にしながら、その可能性をあらゆる分野に求めているのです。

「日本発のエンターテインメント」を世界へ

そしてその先にあるのが、コンテンツのグローバル展開です。

日本の良質なエンターテインメントを、より多くの人々に届けたい。世界中の人々を笑顔にできる作品を生み出したい。

その思いから日テレは、自社コンテンツの海外販売に力を入れると同時に、国際共同製作にも積極的に乗り出しています。

また、強力なIPを持つ企業との資本提携も、その布石となります。

スタジオジブリをはじめ、日本が誇るコンテンツで世界を目指す。配信技術の発達によってボーダレス化が進むコンテンツ市場を、「日本発のエンターテインメント」で席巻する。

かつて日テレは、「日本のテレビ局」でした。

しかし今は、「日本が世界に誇るエンターテインメント企業」へと進化を遂げつつあります。

汐留 NTV Tower(写真=Suicasmo/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

コンテンツはメディアを選ばない。だからこそ、最高のコンテンツを追求し続ける。

新時代のメディア環境を勝ち抜くために、日本テレビは今、コンテンツの力を信じて、新たな一歩を踏み出そうとしているのです。