思ったことはすぐに口にしない、が鉄則

特に「大丈夫?」や「頑張って!」は、その時の状況によって相手の受け取り方にも違いがあります。自分としては相手をねぎらい、応援するつもりでかけた言葉でも、相手が目一杯頑張っているような状況では、「こんなに頑張っているのに、信用してもらえないの?」「もっと頑張らないといけないの?」とストレスを感じさせることもあります。言葉というのは難しいものですね。

伊藤拓『精神科医だけが知っている ネガティブ感情の整理術』(ハーパーコリンズ・ジャパン)

人の怒りを買うような状況を回避するためには、まず、思ったことをすぐに口にしないこと。「こう言ったら相手はどう思うだろう」と、相手の気持ちに思いを馳せることで、余計な一言を言わずにすみます。そして、言うか言わないかをジャッジできるよう、ゆっくり話すようにするといいでしょう。

また、同時に扁桃体が勝手に走り出していかないように、前頭前野の働きを整えることも大事です。前頭前野のコントロールが利かないのは、セロトニンが不足しているせいだと考えられます。脳内のセロトニンは、ストレスを受けているとどんどん消費されてしまいますし、ストレス以前に体内で作られるセロトニンの量が少ない可能性もあります。どちらの場合でも、食事や運動、日光浴などでセロトニンの量を増やすように心がけることが大切です。

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