日本人は「ありがとう」を口グセにすべき

⑤ 感謝する

「ありがとう」と言われて嫌な気持ちになる人はいないでしょう。そして、うれしそうな相手を見れば、自分自身もうれしくなるものです。ささいなことにも感謝の気持ちを持ち、「ありがとう」としっかり伝えることで、人間関係がスムーズになってポジティブな気持ちになれると思います。

英語圏の人たちは「サンクス(ありがとう)」とよく口にしますが、日本人ももっと「ありがとう」を言葉にして伝えてもいいかもしれません。

吹き出しの中の「thank you」の文字
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いかがでしたか。物事のとらえ方は1つではありません。少し角度を変えれば、ネガティブなこともポジティブにとらえることができます。

何気ない日常にも、ポジティブな言葉を使う機会はたくさんあります。言い換えの練習をしていくうちに、だんだん脳がポジティブな思考をするように切り替わっていくでしょう。

なぜ、怒りを買う人は常に一言多いのか

相手を傷つけるつもりではないのに、つい余計なことを言ってしまう。思ったことが口に出てしまい「なんで、あんなことを言ってしまったんだろう」と後で落ち込んでしまう。そんな経験がある人も少なくないと思います。悪気があったわけではなくても、言われた相手は腹を立て、その後の付き合いがぎくしゃくしてしまうこともあります。

余計な言葉が口から出てしまうのは、前頭前野の働きが低下していて、扁桃体の抑制が甘くなっているからです。前頭前野は、脳の中でも社会性やモラル、相手の感情理解などと関係の深い部位です。本来であれば「ちょっと待て」と扁桃体の暴走を抑えてくれるはずですが、そのコトンロールが利かない状態になると、扁桃体で生まれた感情のままに、パッと言葉が出てきてしまうのです。

自分が人から言われて面白くないことは、相手にとっても不快でしょう。たとえば、次のような言葉を無意識に使っていないでしょうか。

・だから言ったでしょ。
・こんなことは言いたくないけれど……。
・いつもそうだよね。
・~だね。でも……。
・大丈夫?
・頑張って!
・はいはい、ごめんごめん。(同じ言葉を繰り返す)
・思ったより~だね。

など、シチュエーションによってもさまざまな言葉があります。