「まだ半分もある」か「もう半分しかない」か

もし、友達から大好きなお菓子をプレゼントされて、半分食べたとします。その状況を、あなたならどう表現するでしょうか。

「半分も残っている。まだまだ楽しめるな!」とワクワクする。

「もう半分しか残っていない。すぐなくなってしまうな……」とガッカリする。

同じ状況でも、ポジティブにとらえる人もいれば、ネガティブにとらえる人もいます。人によって感じ方は様々ですよね。

こうした考え方の傾向は、選ぶ言葉にも影響されるようです。

すでに紹介した6D3S(どうせ・でも・だって・ダメだ・どうしよう・できない・しょせん・すべき・しなければならない)のネガティブな口グセ以外にも、生活の中のありとあらゆるシーンにネガティブな言葉は存在します。それらを使うことで、脳をよりネガティブな思考にしやすくしているのです。

他人への言葉も「自分の事」と考えてしまう

しかも、その言葉が他の誰かに向けられた言葉だとしても、脳は同様に反応します。

「そんなことをしてはダメだよ」
「ちゃんとできてないよね」
「あの人、嫌な人だよね」

など、誰かとの会話の中で出てきた言葉であっても、口から発した言葉は耳を介して自分の脳に届き、自分に言われた言葉だと認識して反応します。それが自分自身の感情にも影響を与えてしまうのです。ネガティブな言葉は誰かに対して発しても、自分に対して発しても、いいことはないのです。

木の背景に様々なパーツと頭のシルエット
写真=iStock.com/tadamichi
※写真はイメージです

ただ、この脳の反応にはメリットもあります。ネガティブな言葉が脳に伝わってしまうように、ポジティブな言葉も同じように脳に伝わります。つまり、できるだけポジティブな言葉を使うことで、ポジティブな感情を引き出していくこともできるのです。

ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変えていくために、ここでは5つのポイントをご紹介しましょう。