機嫌の悪さがコミュニケーションの質を低下させる
機嫌が悪いと、明らかに人間関係の質は低下する。
自分自身のことを考えてみよう。「機嫌がいい」をなくしているときに、まず人と話したくなくなり、人の話を素直に聴けなくなる。そんな経験をみなさんもしたことはないだろうか?
つまりは、自身の機嫌の悪さは会話や対話やコミュニケーションの質を自ら低下させているということになるのだ。人間関係の基礎はこの対話やコミュニケーションで成り立っているので、不機嫌はそこに大きな問題を生じさせる。
また、機嫌が悪いと、他者に対するやさしさが減ることはないだろうか? ときには意地悪にすらなる。機嫌が悪いことで、人はいざこざを生み出し、ケンカをも平気でするのだ。
不機嫌な人が1人いると場に不機嫌が感染していく
動物は生命維持のためにだけ争いごとをするが、人間だけが機嫌の悪さで争いごとを平気で起こす生き物なのだ。だからこそ、良質な人間関係の根本に、自分の「機嫌がいい」が存在しているのだということを肝に銘じよう。
何人かで一緒にいるとき、何人かでミーティングをしているとき、何人かでともに仕事をしているとき、だれか1人でも機嫌の悪い人がいると、みなその人の不機嫌が気になるのではないだろうか?
そして、その不機嫌さは、しだいにほかの人にも影響を与えて不機嫌な関係が蔓延していく。不機嫌の感染力はかなりのものだ。ミカン箱に1つの腐ったミカンがあると、やがて箱の中のミカンは全部腐っていく。不機嫌の悪影響も同様だ。
裏を返せば、1人ひとりが「機嫌がいい」を守っていくことが良好で良質な人間関係を生み出していくということだ。良質な人間関係はビジネスでももちろん、人生でも絶対に重要な要素になる。なぜなら、スポーツだけでなく、生活のすべては1人だけでは成せないからだ。どんな営みにも、必ず人間関係が存在しているのだ。