契約後こそ、お客様の立場で考える

私がやってきた、具体的な方法を紹介しましょう。

私は、21歳の学生時代に営業職に就き、あれから30年以上が経ちますが、従事した仕事でリピート率が9割を下回ったことはありません。

紹介で多くのお客様を紹介いただいてきました。

さらに言うなら、自分自身もそうですが、自分が管理職として担当した部門も、リピートとご紹介でお客様が増え続けるスパイラルをつくることで、売上を増やしてきました。

その方法がこれ。

納品後、「ここまで、やってくれるんだ……」と思っていただける、そんな“感動の接点”をつくるのです。

かつて私は求人メディアの営業に従事していましたが、ほとんどの営業は、掲載(納品)後の関心が低くなってしまうのが常でした。

新たな契約を求める中で、意図せずそうなってしまうのです。

でも、ここでお客様の立場に立ってみるとどうでしょう。

すると、掲載後には、色々な不安があることに気付けます。

「応募はあるけど、どのタイミングで面接の打診をすればよいのか?」
「どうすれば、面接のキャンセルを予防できるのか?」
「どんな面接をすれば、いい人材を見抜けるのか?」

新規顧客は既存顧客に対して5倍の販売コストがかかる

だとしたら、やることはシンプル。

私がしたことは、「応募、選考のやり方」についての不安点を聞き、選考のセオリーをレクチャーさせていただくことでした。

加えて、応募が入ると思われるタイミングに、電話、もしくはメールを入れ、ご不安な点がないかをさらに伺う、そんな当たり前のことを漏れなくするだけです。

ぜひ、他社の営業より、アフターフォローに熱を入れてみてください。

新たな顧客開拓を行うより、リピートから契約をいただく方が1/5のコストで済むと言われます。

これはマーケティングでは有名な法則。顧客ロイヤルティの専門家フレデリック・F・ライクヘルド氏によって提唱されたもので、新規顧客は既存顧客に対して5倍の販売コストがかかるという法則です。

営業としては知っておいた方がよいセオリーでしょう。

そう考えると、走り回ったりDMを送りまくったりするより、1つひとつのフォローを丁寧にした方がよほど効率的というわけです。

丁寧なフォローこそがリピートにつながるだけでなく、紹介をいただけるポイントなのです。