顧客の満足度を高めるには何をすればいいか。営業研修トレーナーの伊庭正康さんは「私は、21歳の学生時代に営業職に就き30年、従事した仕事でリピート率が9割を下回ったことはない。その要因は納品後、『ここまで、やってくれるんだ……』と思ってもらえる“感動の接点”をつくることにある。丁寧なフォローこそがリピートと紹介につながる」という――。

※本稿は、伊庭正康『トップ営業の気くばり 「あなたから買いたい」と言われる47の秘訣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

もっと紹介を欲しいなら「熱量」の入れどころをズラす

なかなか、「紹介ください」と言えない……。

オフィスでラップトップとスマートフォン
写真=iStock.com/vetkit
※写真はイメージです

その気持ち、わかります。

でも、もっと紹介をほしくないですか。

いい方法を紹介しましょう。これをすると、紹介をもらいやすくなります。

ほとんどの人がやっていない秘策です。

あなたの「熱量の入れどころ」を変えてみてください。

「アフターフォロー」に熱を入れてみるのです。

考えてみてください。

契約までは、他社には負けないようお客様に寄り添った提案をしたり、お役に立つ情報もお届けしたりする人は多いですよね。

お礼のメールに、抜かりない人も少なくないでしょう。

脈があると思えば、これでもかと思うほどに、小まめに努力します。

でも、お客様からすると、不思議なことが起こります。

契約までは、「お役に立てるよう、精一杯頑張ります」と言っていたのに、契約をし、商品を納品したとたん、なぜか「不便なことはないですか?」「ご不明な点はありませんか?」「お使いいただいて、ご満足をいただいていますか?」といった連絡がなくなるのです。

だから、お客様は思います。

「まあ、営業だしね。仕方ないよね……」と。

私は、冒頭でこう尋ねました。

もっと紹介をほしくないですか、と。