理想よりもずっとダメな男を選ぶ女性たちの共通点
自意識に関する実際の例をご紹介したい。僕が手がけている事業は、心理相談、電子書籍発刊、マーケティングが中心だ。「復縁カウンセリング」という事業分野で10年間、国内トップを維持している。顧客は女性がメインだから、女性のケースをお話しする。
恋愛カウンセリングをしていると、残念な人に出会うことがある。自意識が強すぎる人だ。彼女たちは自分をとても愛するあまり、傷つくことを極端に恐れている。誰かに愛されたいと思っているのに、傷つくのが怖くて、出会いそのものを避けてしまう。愛されたいという気持ちも自意識があるからこそ起こるものだが、行き過ぎた自意識のせいで、恋愛のチャンスを逃してしまうのだ。
皮肉なことに、こうした人々はたいてい自分の理想よりもずっとダメな男を選ぶ。なぜか?
石橋を叩き過ぎるからだ。愛されたいのに、間違った恋愛をするのが不安で、やたらと相手を拒絶する。すると、いい男が去っていく。しつこく非常識にアプローチしてくる男は、性格に難アリの男や非モテ男、下心だらけの浮気者ばかりだ。女性は合理化をしながら、そんな男と付き合いはじめる。しかし、過度に自意識が強いせいで恋愛はうまくいかない。低レベルの男は自分の欲望を満たしたら去っていく。悪循環のサイクルが完成する。この女性は「やっぱり男ってみんなクズ」と考えて、誰に対してもなかなか心を開けなくなる。男にも同じことは言える。
「自分が傷つかないこと」が世界一重要だから失敗する
彼らはなぜ恋愛に失敗するのか? 理由は簡単だ。経験が少ないせいだ。実体験が乏しいのに、心の中はファンタジーと自分だけのルールでいっぱいになっている。恋愛は相手をありのままに受け入れて気持ちをやり取りしていくものなのに、「自分」という存在が大切な彼らは、相手の心を推し量ったり、受け入れたりすることに不慣れだ。洋服の裾を濡らさずに水遊びをすることができないように、自我を少しも傷つけずに恋愛をすることはできない。しかし、彼らにとっては自分が傷つかないことが世界で一番重要なのだ。人を見る目がなく、相手の心理もわからない。悪い男にばかり捕まって、いつも恋愛に失敗するが、理由がわからずにやきもきする。そして、復縁カウンセリングを申し込むのだ。