「著名人が宣伝しているサプリ」だからといって信用できない

いわゆる「健康食品(サプリ含む)」には次に挙げる三つの問題があります。

一つ目は、安全性については、製造者の自主性に委ねられている点です。

もちろん、ちゃんとした会社の信頼できる健康食品(サプリ含む)もありますが、そうでないものも多く、そうした商品を摂取すると思わぬ健康被害を受けることもあり、注意が必要です。

著名人が宣伝している、医師が監修している、実験結果は動物実験のデータのみ、口コミの利用など、効果効能がなくても消費者をその気にさせる手法が蔓延しているのが現実です。安全かどうか慎重に見極める必要があるでしょう。

写真=iStock.com/itakayuki
「著名人が宣伝しているサプリ」だからといって信用できない(※写真はイメージです)

サプリより医療機関にかかるほうがいい

二つ目は、サプリメントには医薬品のような効果・効能は期待できない点です。

一般にサプリメントは薬より効果や副作用が穏やかです。

今回の「紅麹コレステヘルプ」の場合、コレステロールを下げる効果があったかもしれませんが、コレステロールが血管に蓄積して起きる動脈硬化性疾患(脳梗塞や心筋梗塞など)を予防するには、継続して正常値を維持する必要があり、サプリメントで一時的にコレステロールを下げてもあまり意味がありません。

薬剤師の立場としては、もしコレステロール値が高いのであれば、紅麹サプリを飲むよりも、医療機関にかかるべきと思います。