自分のことを「偉い」と褒めてあげること

家に帰ると理由もなく涙が出て、病院では精神科を紹介されました。お医者さんから「人前で話す仕事から離れなさい」と言われたときはショックでした。

でも、今思えば、ここまで追い込まれたからこそ、緊張と正面から向き合うことができたのだと思います。「緊張って何なんだろう……」と、ゆっくり時間をかけて考えました。

「自信がないことへの劣等感?」「予測ができないことへの恐怖?」
「いつもは緊張せず過ごせるのに、人前に立つと緊張しちゃうんだよなぁ……」

この、「いつもは緊張しない」「人前だと緊張する」が大きなヒントになり、ついに気がつくことができたのです。

慣れた場所にいたり、慣れた人と過ごしたりしているときは、緊張せずに過ごせます。しかし、たまにしかないシーン、例えば「人前に立つ」となると緊張します。

とても単純な話でした。

丸山久美子『緊張しても「うまく話せる人」と「話せない人」の習慣』(明日香出版社)

慣れていないことをするとき、私たちは緊張するのではないでしょうか?

がむしゃらに場数を踏んでいた時期がまさにそうでした。その都度、新しい場所に行き、新しい人と出会い、話す内容も変わります。場数を踏んでも緊張し続けていた理由は、慣れないことにチャレンジし続けていたからだと気づきました。

「緊張するのは、チャレンジしている証拠だったんだ……!」

そう思えたとき、初めて温かい涙を流すことができました。

今年で41歳になりました。現在もなお、緊張しいな性格のままです。

でも、私は「緊張しながらチャレンジする自分は偉い!」と思えるようになりました。

緊張しいな人は、逃げずにチャレンジする人です。

ぜひ、あなたも自分のことを「偉い!」と褒めてあげてくださいね!

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