これからは「プレミアムギフトスイーツの時代」

寿スピリッツの社員は、同社の経営哲学(フィロソフィー)を明文化した「こづち」を各職場単位で行う朝礼や研修、勉強会で活用し、経営理念の浸透に活かしている。同社のバイブルのような存在。そこには「売り上げは最大の宣伝活動」と記される。今日の売り上げを明日につなげる、ポジティブシンキングのベースとなる考えだ。

京セラグループの創業者・稲盛和夫氏から学んだことが多かったという河越さん。稲盛氏の考えを独自にブラッシュし、進化させた経営理論が寿スピリッツの経営に活かされている。

撮影=プレジデントオンライン編集部
寿スピリッツの経営理念や経営哲学が綴られた「こづち」。全社員が携帯しているという

お客様を第一と考え、ニーズを逃さない。常に「ツイている」と考えて実践の歩みを止めない――。「これからは、プレミアムスイーツの時代。特別なスイーツを購入し、価値をお土産にする。みんなが喜べるものを創り出していきたい」

鳥取の小さな菓子工場は今では、有名菓子ブランドを綺羅星のように保有するお菓子会社に成長した。河越さんは「私の力ではなく、全員参画が成功のカギ。進化する『人財』と現場。そして進化する会社でありたい」と話す。現場力の大切さ、そしてファンを裏切らない味やサービスが、この会社を支えているようだ。

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