なぜ「3つのポイント」「3つの理由」なのか
ここでもう一つ、説得力を出すコツをお伝えします。
それが、主張の後の理由を「3つ」述べるというテクニックです。
ロジカルなプレゼンテーションを構築するうえで、コンサルタントが意識しているのが「マジックナンバー3」という考え方です。
「ポイントは3つあります」「次の3つの理由により」といった具合に、「3」という数字は脳が記憶しやすく、量としてもちょうどいいと言われています。
例えば、友人から「今度の旅行、ハワイに行こうよ」という提案をされたとして、その理由として「ハワイは暖かいから」だけだとどう思いますか?
確かにハワイは暖かくて快適ですが、「理由はそれだけ? シンガポールとかバリ島だって暖かいじゃん」と言いたくなります。
こういった感じで、理由が一つだけだと、どうしても不足感が出ます。
商品を買う場合も、「この商品が他社のものよりも安いからです」と伝えると、「え、安いだけで決めちゃったの?」とか、「安けりゃ何でもいいの?」みたいな疑問を抱かれるかもしれません。
2つでは安定せず、4つ以上は多すぎる
理由は主張や結論を支える土台となるものです。
この土台を1本の脚で支えると不安定ですし、2本でも安定しません。
カメラの三脚もそうですが、物を支える土台には少なくとも3本の脚が必要なのです。
実際に主張や結論を支える理由は4つでも5つでも構わないのですが、あまり多すぎると「もう少しまとめてくれよ」と思われるので、やはり3つがちょうどいい数なのです。
ハワイにした理由は…
「年中暖かいから」
「海や自然がものすごくきれいだから」
「もう一度行きたいとずっと思っていたから」
この商品を選んだ理由は……
「他社のものより安いから」
「デザインがものすごくいいから」
「期間限定で今しか買えないから」
といった具合に、3つの理由を添えることで説得力が高まり、より相手が納得感を生みやすくなります。