「誰からの情報か」が信憑性を左右する

一次情報とは、あなたが直接見聞きした情報です。

例えば、あなたが旅行をしたときに様々なトラブルに巻き込まれたとします。

それらの教訓を踏まえて「あの国には注意したほうがいいよ」と伝える場合、そこでのあなたの体験は紛れもない一次情報です。

一方で、二次情報とは自分自身で直接見聞きした情報ではなく、何かや誰かを通じて得た情報のことです。

特にインターネット上の情報は「誰が」伝えているかが大事で、それによって信憑性は大きく異なります。

以前、私が担当していたプロジェクトで、メンバーの一人にシステム障害の報告書を作成してもらったことがあります。

そのメンバーは障害発生の経緯と原因、そして対策案を資料にまとめる際に、対策案が適切かどうかを裏付けるために専門家の調査結果を引用しました。

報告書のスライドには引用元の記載があったのですが、それを確認してみると、とある個人ブログの記事でした。

「引用元は個人ブログ」ではかなり厳しい

個人ブログとなると、その人が本当に専門家なのかどうか、その調査結果は本当に正しいのかが疑われて当然です。

さらにお客様から、「その対策案で本当に問題が解決するの?」と聞かれたら、「はい、あるブロガーが自身のブログで解決したという記事を見つけまして……」という回答をしなければいけないことになります。

あなたがお客様の立場で、提案内容の根拠が個人ブログ(だけ)だとすると、どう思いますか?

「そんな提案は信用できるわけがない」と思ってしまいますよね。

たとえその情報が事実だとしても、発言内容の一部が省略されていたり、脚色されていたり、記録した人の個人的解釈が含まれていたり、さらにデータが加工されていたり。

そんなことが起これば、事実と異なる結論になってしまう可能性があります。

特に最近は、フェイクニュースだけでなく、生成AIによる“いかにも”な記事が簡単に作れてしまいます。

だからこそ二次情報を扱う場合には「誰が伝えているか」を正しく理解して使用しなければいけません。