的確に問いを立て、社会課題を解決する
こうして痛みのオノマトペは、着実に世の中に浸透していきました。これからも患者さんと医師のコミュニケーションがますますスムーズになり、痛みに苦しむ患者さんが1人でも減っていくことを望んでいます。
このように私たちは、見えない痛みというなかなか言語化しにくい感覚をどのように共有するかという課題に対して、患者さんと医師が同じ感覚で理解しやすい「オノマトペ」が有効なのではないかと注目しました。そこで医療と言語の専門家に協力してもらうことで、実際にオノマトペで痛みの種類がわかるという事実を顕在化させました。さらにアカデミックにも証明したことで、医療現場で活用できる手応えを感じました。
今回のプロジェクトにおける私たちのPR活動は、「痛みを抱える患者さんに『この症状は神経の痛みかもしれない』と気づいてもらい、受診のきっかけをつくる」ことがゴールでした。さらにもう一歩先のゴールとして、痛みのオノマトペの理解を専門医と医療機関で深めることで、実際に医療現場で役立てていただくところまで進められました。
医療コミュニケーションの“むずむず”を“しっくり”にしたことが、今回のプロジェクトで答えを導き出すことができた大きなポイントです。