医師がサラリーマンに休職を勧めるケース
一方、医師として会社を休んだり、休職することを提案するケースもあります。
本人が無理して出社したものの、普段のように働くことができず、頑張っているのに評価が下がってしまう場合です。
ツラさの原因は、対人関係の悪化や仕事の分量の問題、人事異動など環境の変化にあることが多いですが、本人がそれをうまく言葉にできないときは、質問をしながら原因を探っていきます。
そしてひとまず休むことを提案します。休息による心身の回復が必要だからです。
その後休職した場合は、休みながら次のステップを探っていきます。
上司との人間関係が原因なら、部署を変える方向で復職を目指すなど、休みが明けた後のことを見据えて動いていきます。
復職後の対策をしないまま、ただ休み続けるのは避けたほうがいいです。休むことで体がラクになったとしても、休職した原因が解消されていなければまた同じことが繰り返される可能性が高いからです。
面談の時間を取ってツラさの原因を探っていく
人間とは不思議なもので、会社の椅子に座るまでは「会社がイヤだ」と感じていても、作業が始まると集中できるというケースもあります。
一見、仕事に意欲的に取り組んでいるように見えるため、上司は部下のメンタル不調に気づくことができません。
もしあなたの部下が「調子が悪い」「会社に行きたくない」などと相談してきてくれたときは、聞き流さず、しっかりと向き合ってほしいと思います。
「2、3日休んで、様子を見て」「もうひと頑張りしたら、繁忙期も過ぎるから」などと適当にアドバイスするのではなく、面談の時間を取って一緒にツラさの原因を探ってあげてください。
「会社に行くのがツラいときは休んでもいい? 休まない方がいい?」という問いに対する正解はなく、1人ひとりのツラさの原因に応じた対応の仕方があるのです。