統計学の基礎を身につけよ
ところが日本人には、この類の発想をできない人が多いのです。
例えば、食糧危機に対処する最も重要な方策は、供給源を世界に分散することです。しかし日本では、まったく逆に、国内自給率を高めることが必要だと考えられています。あるいは、金融資産を、期待収益率だけで評価しようとします。そして、リスクを無視します。
危険分散の理論は、中世のイタリアですでに知られていたことであり、現代の最先端理論ではありません。しかし、その理論を知り、それを実際の仕事に活用できることは、現代の世界でも、間違いなく最強のスキルです。
これを学ぶのに、セミナーを受講する必要はありません。独学すればよいのです。
日本企業の全員が、統計学の基礎を身につけ、それを日常の仕事で活用するだけで、日本は大きく変わると思います。それは、社員がセミナーでデジタル化の最新事情を知るより、ずっと重要なことです。