家でゴロゴロしていると心身がどんどん衰える
「老後になったら、家の中でゆっくりしたい」
「歳を取ったら、ひっそりと静かに暮らしたい」
そんな老後の理想を抱く人もいるかもしれません。けれども、「永遠の休みをあげる」と言われたら、意外と困ってしまうものです。
たまにゴロゴロして休むのは楽しいですが、毎日その状態が続いていたら飽きてしまうはず。また、家の中で寝っ転がってばかりいては身体機能が低下するし、やる気もどんどん衰えてしまいます。
そのまま90代を迎えたら、脳や体の機能低下がどんどん進んでいくことは間違いありません。
とはいっても、幸せな90代を過ごすためとはいえ、「毎日1万歩歩く」「1時間散歩する」「脳トレをする」などのルールをつくると、楽しくないので、次第にやりたくなくなります。
「つまらないこと」を続けても効果は微妙
さらに、何事も「つまらないなぁ」と思いながらやっていては、意欲は落ちます。また、脳は、退屈なことや自分が本当は嫌がっていることをやるときは、なかなか活性化しません。
嫌いなことを勉強してもなかなか身につかないのに、好きなことを勉強するとぐんぐん吸収するのと同じことです。だから、「体のため」「頭をぼけさせないため」といって義務感でやっているものは、せっかく頑張っても、あまり効果がないのです。
自分にとってつまらないことを「楽しい」と思うのは至難の業。だから、高齢になればなるほど、自分にとって「楽しい」と思えることをどんどんやることが肝心なのです。
「やりたいこと」「好きなこと」は何も立派なことでなくても大丈夫です。「え、こんな些細なことでもいいの?」と思うことでも、きちんと取り組めば、頭も体もたくさん使います。