営業利益が前年比300%超えのエンタメ会社も
YGエンターテインメントも2021年の売上高が3556億ウォン、営業利益が506億ウォンとそれぞれ39.3%、370.4%増加した。これも創業以来最高の業績だ。2021年のK-POPアルバムの販売枚数は、ガオンチャート(現サークルチャート)基準で5709万枚に達し、前年比36.9%増加した。アルバム輸出額も2億2083万6000ドルで62.1%も急増したという。
SMエンタテインメントは日本市場ではエイベックスと提携し、BoAや東方神起などを売り出していったことも記憶に残っている。所属していたアーティストはほかにスーパージュニア(SUPER JUNIOR)、少女時代、SHINee、EXO、レッド・ベルベット(Red Velvet)、NCTなどがいる。容姿端麗で実力のあるメンバーが揃っており、また世界規模のオーディションを実施していることでも知られている。主催イベントを含めて、ファミリー感が強い、制作マネジメント会社だ。
YGエンターテインメントは、ダンサーとして活躍したヤン・ヒョンソクが創業、BIGBANG、BLACKPINK、WINNER、iKON、TREASUREなどが所属している。過去にはSE7ENや、「カンナムスタイル」で世界にK-POPブームを巻き起こしたPSYなども所属していた。また、カン・ドンウォン(注)やチャン・ギヨン、イ・スヒョクなど、多くの有名俳優も所属しているという点でも知られている。
(注)2022年12月で契約終了。
レディー・ガガとのコラボなど海外市場を意識
YGエンターテインメントは楽曲のクオリティはもとより、アーティストの個性を重視するといわれている。また、多くのアーティストが楽曲やパフォーマンスをセルフプロデュースできる。
なかでも注目されるのはBLACKPINKだろうか。韓国のガールズグループのアイコン的な存在で、2019年4月に公開された「Kill This Love」のMV(ミュージック・ビデオ)が24時間で5670万回再生を獲得し、アリアナ・グランデの「Thank U, Next」を抜いたうえ、3日間で1億回再生を突破した。アジアでの人気はもちろん、レディー・ガガやセレーナ・ゴメスなど、世界的なアーティストとのコラボレーションで北米での知名度も高い。
JYPエンターテインメントは、最近では日韓オーディション番組から誕生させたNiziUが話題になっているが、自らがアーティストであるパク・ジニョンが1997年に設立した。2PM、GOT7、DAY6、TWICE、ITZY、ストレイキッズ(Stray Kids)などが所属し、アーティストの育成において、人間性の教育に力を入れていることでも知られている。やはり、多くのアーティストを擁しながら海外市場を意識しての戦略構築に力点を置いている。