人から嫌われないように、迷惑に思われないように、つい「いい人」のふりをしてしまう。「いい人ブっても、出世はできない。せいぜい課長代理どまりです」。そう喝破するのは経営コンサルタントの高松智史氏。仕事ができる人が実践している「いい人ブラない」習慣とは――。

「報告、連絡、相談」VS「議論、時には炎上」

あの人、いい人だよね――この言葉、コンサル界隈では「仕事ができない、褒めるところがないから性格を褒めておく」ときの言葉だと知ったとき、「これが、プロフェッショナル、コンサルの世界!」と噛み締めたのを覚えています。違う言い方をすれば、「何かしらの付加価値を出してくれないなら、貴方の存在意義はない」。こう表現すると、プロフェッショナルの世界そのものです。

経営コンサルタントの高松智史氏。『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』をはじめ著書多数。
経営コンサルタントの高松智史氏。『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』をはじめ著書多数。

かつては、これは性格の悪い「コンサルの世界」の話でした。しかし、今は世の中全体が相手と距離をとる時代です。仕事終わりに容易に飲み会に誘えないし、若い部下を叱咤激励なんてできません。何より、SNSで気の合うコミュニティや存在意義を示せる安住の地を持ちやすくなりました。こうした背景もあり、職場においては昔のように「いい人」だけでは相手にされない時代になってしまったのです。