「あるとすれば、ぜひ教えてもらえませんか?」が正解

第2位は、人気シリーズの新作『できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編]』。今作のテーマは「聞き方・話し方」です。

伊庭正康『できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編]』(PHP研究所)

リクルートマネージメントソリューションズ社の「2021年 新入社員意識調査」によると、上司に期待することのトップ2は「相手の意見や考え方に耳を傾けること」と「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」。現代のリーダーに求められるのは、一人ひとりに耳を傾ける姿勢なのです。

本書では、さまざまなタイプの部下と対話を深めていくための具体的な質問やフレーズが紹介されます。

なかなか心を開いてくれない部下に声をかけるときは、「あるとすれば、ぜひ教えてもらえませんか?」形式で聞いてみるのがポイント。仕事を依頼するときには「このレポートを今週中にお願いしても大丈夫?→大丈夫です→もしあるとすれば、何か気になることはある?」と会話を進めることで、本人が「言うほどのことではない」と思っている本音を聞き出しやすくなります。

上司の聞き方・話し方次第で、部下のやる気も仕事ぶりも変わるもの。部下から信頼されるリーダーになりたいなら、本書を読んで「聞き方・話し方」を磨いてみてはいかがでしょうか。

時間をうまく使えない人は自分のタイプを分析

第3位には、人気サイエンスライター、鈴木祐さんの『YOUR TIME(ユア・タイム)』がランクインしました。

鈴木祐『YOUR TIME(ユア・タイム)』(河出書房新社)

ToDoリストなど、定番の時間術を使っても仕事がうまく進まない。他の人はうまくやっているのに、自分はどうしてダメなんだろう……そんな悩みを抱える方には、本書がぴったりです。

私たちの時間感覚は「容量超過タイプ」「浪費家タイプ」「無気力タイプ」「禁欲家タイプ」の4タイプに分かれます。

禁欲家タイプは、将来に対して現実感が濃く、やるべきことの優先順位もつけやすい、時間の使い方が上手な人。

容量超過タイプは、将来に対する現実感は濃いものの、「あれも、これも」となってしまってどの作業も中途半端になってしまいがちな人。

浪費家タイプは、将来に対する現実感が薄く、かつ「あれも、これも」となりがちで、とにかく目の前にある作業を優先してしまう人。

無気力タイプは、将来に現実感を抱けず、やるべきことが思い浮かばない、無気力と怠惰に襲われやすい人。

重要なのは、自分のタイプに合った時間術を選ぶこと。本書で自分のタイプとそれに合った時間術を把握して「時間術迷子」を卒業しましょう!