なぜゴンチャに人が集まるのか

また、FCパッケージの柔軟性、顧客に支持される商品力に加え、FC加盟を後押ししているのが「人材採用の強さ」だ。

飲食業界における人材不足が深刻化するなか、店舗によっては募集人数に対して大幅に上回る応募が集まるという。

「現在、最も頻繁にゴンチャをご利用いただいているお客さまは、同時に店舗で働くクルーの層とも一致していて、“ゴンチャ好き”の方が『店舗でずっと働きたかった』と言ってもらえることも多いんです。飲食店を運営する上でクルーの確保は非常に重要ですが、幸いにもゴンチャのブランド力や認知度の高さによって比較的、採用の苦労が少ないことも、順調にFC展開できている一因になっていると思います」

コロナ禍以降に出店した新しい店舗は、商業施設やショッピングモールへの出店が目立つ。

出店の形態や戦略はどのように考えているのか。

「不動産デベロッパーが立てるMD計画の中で、集客力を見込める飲食店の誘致が大事になってきます。商業施設やショッピングモールへ訪れるお客さまが『お茶を飲んで休憩する』というニーズがあるため、デペロッパー側から『出店いかがですか』とお声がけされることも多い。現状ですと利便性の高い駅ナカや商業施設などを中心に出店していますが、今後は路面店やパーキングエリアへの出店などさまざまな場所への展開をしていきたいですね」

筆者撮影
国内123店舗目となる「ゴンチャ ふかや花園プレミアム・アウトレット店」

他のカフェチェーンとの違い

タピオカブームを下支えしたタピオカミルクティーの売上比率を聞くと、「人気絶頂の時は9割を超えていて、現在でもトッピングにタピオカを加えるお客さまは8割に上る。最も人気が高いのは『ブラックミルクティー+パール』」と角田さんは答える。

画像提供=ゴンチャ
タピオカをトッピングしたゴンチャの定番商品「ブラック ミルクティー」

一過性のタピオカブームで消えることなく、今もなおゴンチャが支持されているのは「ティーを中心とした商品ラインナップを拡充してきたから」だという。

「ストレートティーやオリジナルミルクティーといった定番商品やキャンペーン商品も含め、全てお茶をベースにした商品の訴求ができることが他のカフェチェーンとの差別化につながっています。

ティーなのでフルーツとの相性も良く、ゴンチャではタピオカ以外でもナタデココやミルクフォーム、アロエのトッピングを用意していて、その日の気分に応じて味を変えられる。これはコーヒーでは比較的ないので、ティーカフェならではの強みになっています」