効率を求め続けるのは現代的ではない

残念ながら、人間の脳は拡散と収束を同時に使えるようにはできておらず、集中力を高めようと思ったら創造性はあきらめるしかありません。すなわち、いつも効率を求めて時間を気にしていると、私たちは収束的思考ばかり使うことになり、拡散モードの出番がなくなってしまいます。

鈴木祐『YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』(河出書房新社)

その結果、創造的なアイデアの量は減り、やがてはプロジェクト全体の停滞につながるのです。

マッキンゼーの調査によれば、現代の仕事の7割では創造的な発想が求められます。効率化をすべて否定したいわけではないものの、時間の無駄にこだわることでパフォーマンスが下がるのは事実であり、そもそも効率アップばかりを目指していたら、新たな効率化のアイデアすら浮かばないかもしれません。

産業革命の時代ならいざしらず、現代的なやり方とはいえないでしょう。

(参考文献)
1.Aeon B, Faber A, Panaccio A (2021) Does time management work? A meta-analysis. PLoS One. 16(1):e0245066. 10.1371/journal. pone.0245066. PMID: 33428644; PMCID: PMC7799745.
2.Häfner, Alexander & Stock, Armin. (2010). Time Management Training and Perceived Control of Time at Work. The Journal of Psychology. 144. 429-47. 10.1080/00223980.2010.496647.
3.Mullainathan, Sendhil & Shafir, Eldar. (2013). Freeing Up Intelligence. Scientific American Mind. 25. 58-63. 10.1038/scientificamericanmind0114-58.
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