複数のスキルを併せ持つことの重要性
では、複数の企業に求められる人材になるには、いったいどうしたらいいのでしょうか?
これまでのように、1つの企業で長年かけて積み重ねた「一点集中スキル」は通用しにくくなります。営業なのに企業会計に強い、開発なのに営業が得意、文系なのにアプリを開発できる、といった複数のスキルを併せ持つことで他者と差別化することができ、ナンバーワンやオンリーワンの存在になります。
RPGでは、戦士が途中で魔法使いに職業転換して魔法が使える戦士になっていく、ということがあります。
現実のビジネスの世界でも、このようにマルチなスキルを持っていれば、「一緒に組みたい」と考える人が増えます。これを「市場価値」といいます。
それでは、どうやってマルチなスキルを積み上げていくべきか? 私は、「3つのステージ」に分けて学び方を変えていくことを推奨します。
マルチキャリア化:ステージ1
ステージ1は、学校教育で学ぶ社会スキルが中心です。国語や社会、理科、数学といった記憶を中心とした学習で得た基礎学力は、その後の活躍に向けたベース・スキルとなります。
ステージ1の学校教育で必要なのは、なによりも社会性を身につけることです。礼儀正しく調和を取りながら仲間と人間関係を築いていくことができる対人スキルは、一生涯にわたって使える“武器”になります。
このスキルの獲得こそ、ステージ1の大きな学習目的です。