「ついサボってしまう人」が意識すべきこと

裏を返せば、毎日、勉強時間を変えるスタイルは、継続しにくいということです。

月曜、火曜、水曜は夜に勉強して、木曜、金曜は朝に勉強するといった1週間のサイクルとして同じならまだしも、朝勉強した翌日は夜、次の日も夜で、その次の日は朝など、まったくアットランダムに勉強していたのでは習慣になることはありません。

習慣として勉強できないということは、毎日、意志の力が必要になりますので、ついついサボってしまったり、勉強時間が短くなってしまったりします。

ですから、できるだけ日々の生活パターンが同じであるほうが、資格試験の勉強が継続しやすいと私は考えています。まあ実際には、なかなか同じにはならないのですが、同じになるように意識しているだけでも、大きな違いがあるのではないでしょうか。

「毎朝カレー」イチローもパターン化を実践していた

こうした一定の生活パターンを2週間から3週間続けると、私の実感としては習慣になり始め、その通りに進まないと違和感を覚えるようになります。

鬼頭政人『資格試験に一発合格する人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)

一定の生活パターンを継続することに非常にこだわったのが、イチローさんでしょう。現役時代の一時期、毎朝、奥様特製のカレーを食べていたと言われていますし、球場入りの時間も同じなら、球場でやることも細かく決まっていたそうです。打撃前も、ボックスに入ってからの一連の動きも、みなさんご存知の通り、判で押したように同じでした。

我々凡人には、ここまで徹底したパターン化とその継続はできませんが、イチローさんがそれにこだわったのは、いつでも100%の力を発揮できる頭脳と体にしておく、できる限りベストの状態に近づけるためだったのは間違いないでしょう。

「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」

松井秀喜さんが星稜高校野球部の山下智茂監督(当時)からこの言葉を教えてもらい、座右の銘にしたことで有名ですが、もともとは著名な心理学者であるウィリアム・ジェイムズの言葉だと言われています。

それはさておき、私もまさにこの言葉の通りだと思います。資格試験に合格したければ、まずは行動を変えることです。そして、行動が変われば習慣が変わります。

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