能力を使って他人がやりたくないことでポジションをとる

3つの競争力

さて、ここから先は自分の競争力を分解していこう。

基本的には以下の3点が個人としての競争力と言えるだろう。

1.能力
2.ネットワーク
3.専門知識

この3つについて説明するが、注意してもらいたいのは現在の競争力のみでスモールビジネスの戦略を判断しようということではない。あくまで出発点としての整理である。スモールビジネスに取り組む中で自分自身が持つ競争力は急速に上がることを念頭に置いておこう。

能力

これは言わずもがなである。自分が金を生む能力を持っていれば当然それを武器に戦ったほうがよい。ポイントとしてはその能力は業界内で上位である必要はないという点である。

例えば投資銀行業界の中でエクセルが得意と言えなくとも金融に詳しいエクセル講師として成功している例が参考になるだろう。コンサル業界内部でパワポが得意でなくともパワポ講師として成功している例もあるだろう。

おそらく、業界内部からは揶揄やゆされると思う。「あいつ在籍時は活躍してなかったくせにエクセルなんて……」と。しかしこんな意見は、スモールビジネスに取り組むものとしては歓迎しよう。スモールビジネスの基本方針は、「他人がやりたくないことをやる」であったことを思い出してほしい。

プライドの高い投資銀行の人たちは、「金融に詳しいエクセル講師」はやろうと思えば出来るがやりたがらない。それならばそのポジションを取れば圧勝出来ることを意味する。

そのポジションを取るだけの能力があればよいのだ。決してその業界内部においてチャンピオンでないと、能力を活用したスモールビジネスとして成功しないというわけではない。能力のみで戦うのではなく、能力を使ってポジションを取るのだ。

誠実な人間としてネットワークを拡大させる

ネットワーク

初期段階では必ずしもなくてよいが、これはスモールビジネスに取り組む上で必須となる。スモールビジネスの場合は1つの法人内で出来ることは多くない。だからこそ顧客が求めるアウトプットを提供するには多くの人や企業と密接な協力関係を築いている必要がある。

この密接な協力関係の束がネットワークである。

スモールビジネスに向いていない人は信頼関係が構築出来ない人だ。これは顧客に対しては勿論であるが、協業相手に対してもそうである。

自分が間違ったときは謝る、約束は守るなど基本的な所作をしないとネットワークは大きくならず、競争力は向上しない。誠実な人間としてネットワークを拡大させていこう。

既に特定の業界でネットワークを持っている人がスモールビジネスを始める場合、それが大きな武器になる。

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