睡眠時間が不規則な人は起床時間を決める
③不規則型
シフトワーカーやフリーランスにありがちなタイプです。睡眠相が不安定なまま、ずっとズレていくことから、体内時計が乱れて不安定なことを示しています。また、コロナ禍によってテレワークに移行した人にも、不規則型が増えています。
これを修正するには、起きる時間を一定にする必要があります。がんばって眠ることはできませんが、がんばって起きることは可能です。目覚まし時計で、6時なら6時、7時なら7時に起きると決めましょう。寝るときは、自然に眠くなったときに寝るようにします。
ただし、休日にそれをやめてしまうと、元の木阿弥になってしまいます。休日も含めて、決まった時間に起きることが体内時計を整えることにつながります。
その人なりの体内時計を維持できれば問題なし
「人間は朝日が昇るとともに活動を開始して、暗くなったら寝るべきだ」という人がいます。
必ずしもそうとは限りません。私たち人間にはさまざまなタイプがいます。朝早く起きるのが向いている人もいれば、起きるのは遅くて夜になると本領を発揮する人がいます。
また、それぞれの仕事によって起きるべき時間というのも違っています。長年、そうした時間に慣れていれば、それはそれでいいと思います。
例えば、パン屋さんや豆腐屋さんなど、真夜中に起きて2時くらいから働き出し、夕方に寝るという生活を続けている人が多くいます。また、夜勤で警備の仕事をしている人は、夕方に起きて午前中に寝るという生活パターンになります。
朝日とともに活動を開始すべきという考えに基づくと、こうした人たちは、皆体に悪い生活をしていることになってしまいます。しかし、実際にはそれぞれの人なりに、約24時間周期の体内時計に合った規則正しい生活ができているはずです。それで体調に影響がなく、睡眠の質もよければ問題はありません。
朝型か夜型かについては、「クロノタイプ」という体内時計の体質があります。自分のクロノタイプは、国立精神・神経医療研究センターがインターネットで公開している「ミュンヘンクロノタイプ質問紙」でチェックできます。
クロノタイプで朝型に分類される人は、朝早く起きて、朝仕事をするのが体に合っている人です。逆に、夜型の人にとって、朝早く起きて仕事をするのはつらいことだと思います。