もし飲み会が4500円で済んだなら、翌週に500円の繰り越しとなる。週予算1万5000円で実績1万3000円だったら、2000円の繰り越しとなります。

これが、一種のゲーム感覚で、なかなか楽しい。月の繰越額が5000円にもなればうれしくなって、ちょっと大げさですが、5000円が愛おしくすらなります。こうしてお金が貯まっていきます。

お金の管理をあえて「公表する」メリット

こうしてお金が貯まってきたことを、みんなに内緒にする人と、公言する人がいますね。では、どちらが、お金が貯まりやすい人だと思いますか?

私は、「公言する人」だと思います。何も自慢げに話せ、ということではありません。公表することを、自分のモチベーションの向上につなげるのです。

銀行では、毎週月曜日に朝会があって、そこで目標達成に向けた進捗状況を発表しなければなりません。

目標5000万円に対し、その時点の実績が2500万円だったとすれば、「残り2500万円については、どこそこに4500万円の材料があるので、ここで消化するべく日参しています」などといわされるわけです。

このことで自分を追い込み、モチベーションを上げるのです。ですから、「俺、今週1万5000円で過ごしているんだ」と公言したっていい。公言すれば、モチベーションが高まります。

そして、思わぬ効果もあります。お金を貯めていると公表することで、不要な飲み会や行きたくもないゴルフに誘われなくなって、ムダな出費が減るのです。誘われたくない人に聞こえるように、あえて公言するのも効果的です。

周囲を味方につけ自分を律する

私は銀行員時代、よくセミナーに行っていました。水曜日はセミナーに行くと宣言していたので、みんなに気兼ねなく会社を早く出ることができました。

菅井敏之『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち⁉』(アスコム)

これが知れ渡ると、同僚から「今日は水曜だから、そろそろ帰ったほうがいいんじゃないの?」と、声をかけられるまでになりました。公言することのメリットは、モチベーションが高まるだけでなく、周囲があなたに協力してくれるようになることです。

フェイスブックで、友達限定公開で貯金状況を発表するのも、おもしろいかもしれません。

「今月は5000円の赤字でした!」と家計簿の一部を掲載したり、ランチは写真に加えて値段もちゃんと紹介したりする。「こんなもの買ってしまいました」というのも、性格が出るのでおもしろそうです。

そのうち、友人から「レシートの管理なら、こんなグッズが便利だよ!」などと、お金に関する情報をもらえるようになるかもしれません。周囲があなたを応援してくれるようになれば、あなたのモチベーションもさらにアップするはずです。

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