集中できない自分にイライラしてしまう理由
ひとつは、いまここにあるという意味での「ありのままの自分」です。
例えば、勉強や仕事をしていると、「なんかイライラするなあ」「どうして集中できないんだろう?」と思うことってありますよね?
これは「集中できていない自分」にフォーカスし過ぎている状態で、オーストリアの精神科医、ヴィクトール・フランクルが提唱したフランクル心理学では、「過度の自己観察」「過度の自己反省」と呼ばれます。
ならば、この“過度”を取り除くにはどうすればいいか?
それは、「集中できていない状態の自分がいまここにいること」を、ただそのまま客観視することです。
つまり、いま集中できていない自分を「メタ認知」(※1)して、意識レベルで自分を許してあげる。イライラしている自分の状態をことさらに嘆くのではなく、そのまま認めてあげるということです。
※1:自分の行動や考え方、性格などを別の立場から見て認識すること
「空を見上げる」ことで過度の反省から解放する
「いまはやる気が出ないけれど、おさまったらまたやれるから大丈夫だよ」と許してあげて、目の前のうまくいかないことではなく、違う方向へと目を向けていく。
余計な判断を加えずに、ただいまの自分の状態を眺めていくと、過度の反省が減っていくとされています。
これは禅やマインドフルネス(瞑想)にも通じる方法で、難しく感じる人もいるかもしれませんが、実は「ただ空を見上げる」「身の回りをちょっとだけ片づける」「その場を離れて軽く歩いてみる」など、日常のなかで実践できる簡単な方法がたくさんあります。
とにかく「ありのままの自分」でいるためには、なるべく自分を責めないことが大切です。
「あ、いまイライラしているな」
「だったら5分休憩して空を見に行こう」
そのようにほんの少し意識を変えるだけで、いまここにある自分を取り戻すことができるでしょう。