大事なのは自分でコントロールできること

「心=脳」の休み方は、「自分のためのお休み」であることが大事です。心身に問題はなくても日々の仕事から離れ、自分のための時間を作ることが目的の休みを取りましょう。

・日頃できないことをする
・平日には⾏けないところに行く
・なにも予定を入れない

身体を休めるために何かをする、心を休めるために何かをする、といった義務感で動くのではなく、あくせくせずに自分の好きなように過ごすための時間が、「自分のためのお休み」です。過ごし方は、自由です。

仕事や予定がないと、落ち着かないという人もいるでしょう。そういう人は、自分の好きな予定を入れてもいいわけです。「自分のためのお休み」において大切なのは、「すべて自分でコントロールできる」ことです。誰かに合わせるような気遣いは、この休み方にはNGになります。

しかし、1日まるまる「自分のためのお休み」を取ることは難しいという人が多いでしょう。ならばせめて数時間でも、他人から干渉されず文句も言われず、自分の自由に過ごせる時間をもちましょう。これが実は「心=脳のためのお休み」にもなるわけです。

リモートワーク、オンラインの時代だからこそ、「自分のためのお休み」は、むしろ取りやすくなっている可能性もあります。自分の日常生活とスケジュールを、見つめ直してみましょう。週に2、3時間からでも構いません。まずは、午後の予定を入れないことから始めてもよいのです。

「与えられる」「決められた」休みが多い日本

ところで、かつては休日の少なかった日本も、現在では祝日が年間16日も設定され、世界平均の10日前後に比較して多い国になりました。土日祝日や年末年始、ゴールデンウィークなど、決まった休みがあるのは、ないよりはありがたいことです。

しかし見方を変えれば、日本はお上が決めた「官製」「一斉」休日が多すぎるのです。年末年始、ゴールデンウィークは、最近は分散傾向とはいえ、それでも一斉に人が出かけるので、大変な混雑になります。レジャーに出かけるにも、その期間だけは費用が格段に高くなります。ハッピーマンデーで月曜日に祝日が集中していますが、月曜日に重要な仕事のある人にとっては、かえって迷惑な制度でしょう。

写真=iStock.com/Pra-chid
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公的に決まった休みよりも、空いている平日に休みたい、イベントや行事のときに休みたい、自分の裁量でオフを決める、子どもの病気など、家族になにかあったときにフレキシブルに休みたいなど、休みのニーズも個別化されてきています。これからは、「自分の裁量で休める」ことが重要視されていくことになると思います。