「白いスパイク」と「頭にかぶる傘」の共通点
つまり、日本のマスコミは、IOCや組織委員会を「商業主義」「アスリートを食い物にしている」とボロカスに叩くが、なんのことはない実は「同じ穴のムジナ」なのだ。だから、実は「センス」がピッタリ合う。
熱中症の危険を呼びかけ、何かとつけて五輪の暑さ対策を批判する朝日新聞が主催する夏の甲子園では、今年から「白いスパイク」が認められた。黒いスパイクに比べると熱がこもらなくて涼しいという。競技のあり方を見直さず、「うち水」や「頭とかぶる傘」で乗り越えようとする組織委員会のセンスと丸かぶりだ。
それを考えると、7年以上前から国内外で「殺人的暑さ」「史上最も過酷な大会になる」と言われていたにもかかわらず、組織委員会がこの問題をスルーしてきたのも納得ではないか。
日本が海外からの暑さ批判に対抗するためには
夏の甲子園も数十年前から「球児の健康を考えたら夏にこだわらなくても」などいろいろと批判をされてきたが、朝日新聞をはじめ高野連は聞く耳を持たず、戦前と変わらぬスタイルで運営されている。
つまり、われわれの頭には無意識に「スポーツとは暑さに耐えて戦うのが当然」という常識に刷り込まれているのだ。そこで提案だが、これから開催されるパラリンピック大会で、海外から「殺人的な暑さ」のクレームが出たら、「夏の甲子園」の映像を見せたらどうか。
「こんな暑さで肩が壊れるまで子供に投げさせるなんてさすがカミカゼとハラキリの国だ」
「丸刈りでキビキビ動く、まるで軍隊じゃないか! これが日本のスポーツか!」
あまりの衝撃映像の連続に言葉を失い、批判もピタッと止まるかもしれない。
え? 止まらないって? まあ、でも「こんな感覚の連中に何を言っても無駄だ」とあきらめてはもらえるのではないか。