大学医学部教授に頭が上がらない民間病院

ドクターズビルが増え、民間病院が疲弊するのは、開業医ばかりを優遇して、民間病院に対しては医者や看護師の人員数など、厚生労働省が規制でがんじがらめにしていることが一因です。

民間病院は、医者の人員が確保できなければ、病床数を減らすか、病院を潰すしか選択肢がありません。病院を潰したくなければ、医者を確保するしかないのですが、では、どうやって、ブラック職場で収入が少ない勤務医を確保するのでしょうか。

方法は、たった1つ。大学医学部から医者を回してもらうしかありません。大学医学部から医者を回してもらうためには、教授にお願いすることになるのですが、昔は、教授にお願いして医者を回してもらうお礼として、100万円単位のお金が必要でした。

それがばれて、贈収賄として病院の経営者と大学医学部の教授が逮捕された事件をきっかけに、さすがにこの方法はとられなくなりました。2019年に旭川医大の教授が内緒でお金をもらって懲戒解雇になりましたが、そのくらい厳しくなっているのです。

近年では、教授を接待することで、民間病院は教授に医者を回してもらっていますが、このため、どんどん教授に頭が上がらなくなっています。

そして、民間病院の窮状をよく知っている大学医学部の教授は、こんなことを言うのです。

「酒の席には、病院で一番美人の事務員を連れてこいよ」

私が聞いた話では、九州のある大学医学部の内科の教授が、「俺がもってきたワインが飲めないのか」と言って病院の事務員の女性に一気飲みを強要し、急性アルコール中毒になるまで飲ませたそうです。内科の医者である教授がワインを一気飲みさせるだけでも問題ですが、話には続きがあります。

教授を接待していた病院には救急外来があったので、そこに急性アルコール中毒になった女性事務員を担ぎ込み、教授もその救急室(もちろん部外者だから立ち入り禁止なのに入ってきたのです)に入り、「こんなに苦しんでいるんだ。早く下着を脱がせろ」とのたまったそうです。

写真=iStock.com/Hiraman
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こんな人間が大学医学部の教授をしているのです。病院の医院長や理事長が、医者を回してもらうために大学医学部の教授を接待することは、即刻、禁止すべきではないでしょうか。

そうでないと病院の女子職員(地方では女性のいい就職口がないのでやめさせられたくなくて泣き寝入りが多いのです)の人権は守られません。私が聞いた話は氷山の一角で性接待だって珍しくないかもしれません。