土台を固めてから対応力を鍛える

2つ目のアウトプットは、「時間を空けてから違ったパターンの問題をまとめて解く」というものです。今度は少し時間を空けることにより、インプットしたことを長期的に「覚えている」という状態にしやすくなるわけです。

また、違ったパターンの問題も含めてまとめて解くことで、問題のパターンを判別する練習にもなります。同じ問題をまとめて解く1つ目のパターンだけだと、別のパターンが出てきたときに対応できなくなってしまうので、そこを強化する意味にもなるわけですね。そしてこの1つ目と2つ目の2種類を組み合わせて実践することで、覚えた知識や対応策が身についていくのです。

ちなみに、この2種類は1つ目をやってから2つ目をやる、という順番で対応すべきだと鈴木光さんはいいます。まずは同じパターンの問題を短期間にたくさん解いて土台を固める、という感じにするわけですね。ぜひこの2種類のアウトプットを繰り返して、短時間で効率よく知識の定着を深めていきましょう。

意志力の個人差には血糖値が関係?

勉強をして自身を伸ばしていくうえで大事な力として、「意志力」があります。新しい勉強を始めるときにも強い意志が必要ですし、継続していくにも意志が必要です。ただ、その意志力を維持するのは個人差があるのではないでしょうか。

健康心理学者で知られるケリー・マクゴニガルさんのベストセラー、『スタンフォードの自分を変える教室』によれば、この個人差にはどうも血糖値が関係しているようです。

勉強をしていると疲れてきて、もうこれ以上続けるのがしんどい、ということもあります。「疲れた時には甘いもの」と、よくいいますが、実際にエネルギーが不足した時には甘いものが欲しくなり、食べると血糖値が一時的に上昇してスッキリします。ただ、血糖値が急激に上がったり下がったりするのは体のことを考えるとあまりよくないようです。ですから、勉強中もあまり血糖値が下がらないように一定に保つのが理想的なのです。