政府の後押しがあれば消費は戻る

余暇消費が復活するためには、国民の感情が緩和される必要があります。日本人のマインドを考えると、そのためには政府の後押しが重要です。たとえばオリンピックが開催されることになれば、一転するきっかけになるかもしれません。

観光庁は、7月22日から9月15日までのGo Toトラベル事業における利用実績について、利用人泊数は少なくとも約1689万人泊、割引支援額は少なくとも約735億円と公開しています。政府が、「GoToトラベルキャンペーン」によって、旅行や移動を推し進めることで、これだけの効果が出たわけです。政府の後押しがあれば、日本人は活発に消費するのです。

Go Toイートの経済効果は6000億円規模であり、東京の追加でGo Toトラベルは年間7700億円の個人消費の押し上げ効果が期待されています。

カラオケはキャンペーンの対象外ではあるものの、クラスターが発生していないことや換気が優れているといった安全性の認知が浸透することで、利用者が戻る可能性があります。

「ワーキングスペース」としての活用は生き残り策になるのか

その他、自宅での作業がしにくい会社員がカラオケ店でリモートワークをするといった使い方もあります。例えば、ビッグエコーでは法人向けに、ソフトドリンク飲み放題付きの60分で、1名利用500円、6名以上の会議で2500円という「テレワークプラン」を打ち出しています。

カラオケ店に昼間から入店することに抵抗感が強い方も多いかもしれませんが、この辺りも、世の中の「当たり前」が変化することで「普通」のことになるかもしれません。

事実、音楽とは関係のない使い方をしている人も多いのです。カラオボックスを「歌わない」で利用したことがある人は42%に及ぶといった調査結果もあります。カラオケボックスの施設数は全国で9344施設、ルーム数は12万9200ルームで、「個人が自由に使える空間」としてのポテンシャルはとても高いと思います。

個人で利用する場合は料金体系も手頃なことが一般的です。例えば、ビッグエコー八丁堀店であれば、フリータイムの一般料金は990円(税込)である一方で、ひとりカラオケの料金は会員の場合で880円(税込)です。時間貸しのワーキングスペースだと考えれば、ずいぶんとリーズナブルな価格です。

明るく自宅のような一室も。ビッグエコー BIG ECHO 八丁堀店 お店の雰囲気