韓国の外貨準備高の減少
最後に、コロナショックを受けた金融市場でのリスク回避の強まりによって、新興国からの資金流出について言及します。IMFのデータを元にフィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議の調査によると、2月から3月にかけて外貨準備高の減少が大きかった国・地域は、ブラジル(193億ドル)、トルコ(156億ドル)、インドネシア(95億ドル)、韓国(90億ドル)、香港(78億ドル)などでした。総じて脆弱な新興国は、外貨準備高を大幅に減少させてしまったように見えます。
一方、外貨準備高の増加が大きかった国は、日本(1810億ドル)、ドイツ(428億ドル)、フランス(255億ドル)、イタリア(121億ドル)、スペイン(104億ドル)などです。外貨準備高の変動を見ても、あらためて、明暗が別れたことがおわかりでしょう。